管理組合運営のエンパワーメント

NPOマンション談話室ウイン・ウイン

MDWWは、管理組合の知恵を増やすお手伝いをします

MDWWは、HP上に知識と知恵が詰まった「みんなの資料庫」をつくってゆきます

 私たちは、人口縮小に向かってじわじわと坂を下ってゆく国にいます。ほとんどみんなが将来の展望が持てなくなっています。しかし、そんな中で、分譲マンションに住むあなたは、大変心強いはずです。なぜなら、あなたの住む左右・上下に未来の生活空間とコミュニティをあなたと共有する仲間が存在しているからです。近所が廃屋になり、住民が居なくなるおそれがあまりないからです。
 マンションに住むあなたは、仲間と共に管理組合をつくり、コミュニティを形成し、地域文化を育み、住みやすい環境を作ってゆくことができます。まさにそのために、あなたは、あなたのマンション生活を享受するために、「マンションに住むしくみ」を、あなた自身が知っておくことが必須になります。あなたは、あなたの乗った船の行き先を、その日付を、寄港する順序や積み込む荷物の内容を知っていなければなりません。その船は、客船ではなく、貨物船ですから「お客さん」は乗れません。みんなが乗組員なのです。しかし、管理者である船長はいません。みんながクルーなのです。
 マンションに住む人たちが自由に参加し、マンションに住む幸福感を支える知識と知恵を語り合い、互いに情報をもらって、問題解決の糸口を見つける仕組みが日本の各地で作られております。それは『マンション交流会』と呼ばれています。今、そこには、人々の参加の輪がドンドン広がっています。
 私たちは、地域のマンション住民の方々のお役にたちたいと【特定非営利活動法人マンション談話室ウイン・ウイン】=MDWW=を発足しました(2013年11月)。みなさまの相談に応じて、「みなさまにピッタリのお役立ち支援」をしたい専門家(マンション管理士、一級建築士、一級管工事施工管理技士など)と試行錯誤でマンション管理に携わってきた「失敗と成功の体験を隠さず披露する覚悟」の管理組合役員経験者たちが参加しています。MDWWは、いくつかのマンション交流会を立ち上げながら、同時に他のマンション交流会との連携を深めてきました。

 MDWWの活動の成果は、いくつかの貴重な資料として残っています。それらは、「みんなの資料庫」に収めてあります。みんなの経験と知恵が凝縮したこの「みんなの資料」をあなたとあなたのお仲間とで共有したいのです。ネット上で自由に無料でダウンロードできます。「みんなの資料」は、みなさまのご意見・ご批判をもらって随時、更新・改良して確かな成長をしてゆくはずです。
 今までになかった「ネット上の『マンション交流会』」を目指します。みなさまのご参加によって、「みんなの資料庫」のレベルがどんどん高まります。経験と知識と知恵に裏打ちされた「資料たちの宝庫」としたいのです。みなさまの失敗や成功の体験は、必ずほかの地域のマンションにも役に立つもので共有に値するものに違いないのです。全ての成果は、参加して下さったみなさまとの共有です。そして、全国のマンションに住む人達全員の「区分所有」です。「共同の利益」に反しない限り、誰でも「用方に従って」使用することができます。
 MDWWは、みなさまと地域の方々の連携がさらに深まり、将来に向けて地域の生活がより快適になり、みなさまの「まちづくり」に向けて強く結束される、そのきっかけになりたい。知識と知恵のインプットとアウトプットの交流点になりたいのです。みなさまはこの交差点で「マンションに住む知恵」と貴方自身を含む「本気で覚悟のある」マンション住民に出会うでしょう。

 MDWWが出来て5年目に入ります。この間の成果を発表し、今後の使命を自覚するために、私たちの想いどんどん語らせていただきます。

2017年11月
NPOマンション談話室ウィン・ウィン 代表理事 今津 賀昭

PDCAサイクルで回す

PDCAサイクルで回す
 
 管理組合活動を活発にするためには、区分所有者の貴方自身が、管理組合に積極的に参画し、管理組合活動に関わってゆくことが大切であることは言うまでもありません。管理組合の活動を、手戻りのない着実なステップで進めてゆくには、PDCAサイクルで回すとよいでしょう。このPDCA法は、計画(Plan)・実行(Do)・点検(Check)・改善(Act/Action)という手順で進めてゆくもので生産管理のために開発された方法です。
管理組合が取り組む、長期修繕計画や大規模修繕事業をPDCAサイクルに沿って展開した例として下記のものがあります。
①アクティブマンション大規模修繕超図解0:「目次」
②アクティブマンション大規模修繕超図解02:「基本設計」
③理事会運営教科書:第5章みんなのコミュニティ5.31:情報の共有-8-:知識から知恵を創り出すDTNC法-6-
なお、管理組合の理事会の仕事は、毎期ごとに同じ内容を繰り返す場合が多いので、PDCAサイクルの連続とみることができます。「温故知新」と言われる通り、過去から未来へとPDCAのサイクルが立体的に連鎖してつながることは貴方のマンションにとって大変望ましいことでしょう。
連鎖するPDCAサイクルの例として、下記が挙げられます。
①アクティブマンション大規模修繕超図解11:「長期修繕計画(「長計」)-表で見る-」
②理事会運営教科書:第5章みんなのコミュニティ5.31:情報の共有-8-:知識から知恵を創り出すDTNC法-6-知識と知恵の関係循環表

「見える化」は、改善目標に向かっての実現可能な道筋を示すこと

「見える化」は、改善目標に向かっての実現可能な道筋を示すこと
 
 「見える化」とは、以下のような手順で組織や団体の改善をすることを言います。【見える化の手順】 ①客観的に「現状」を把握する。②改善したい「目標」を明確に設定する。③「現状」から「目標」に至る「道筋」を設計する。④メンバーみんなで思いを共有する(共感的な共有)。⑤メンバーみんなで道筋を登ってゆく気持ちを共有したことを確認する。
なお、似たイメージの「ビジュアル化(可視化)」という言葉は、写真、動画、地図、図解、グラフ、イラスト、ピクトグラムなどの視覚情報を活用して、言語による表現を補完したり、補強したりして、表現したい内容がより早く、より深く、より明解に伝えられるようにすることを指します。
会議の場で、プロジェクターを用いて、文字情報以外にも音声や動画などを多用して、視聴覚型の既知の情報提供が行われて情報伝達の精度が高まっています。改善や開発などの会議で、未知のテーマを議論する場合は、会議の進行内容をホワイトボードに「板書き」すると議論の共有が深まるでしょう。この場合は、「見える化」と「ビジュアル化」の双方を手法として参加者の情報共有を図り、単なる参加型から参画型の会議運営を目ざしたいものです。

ウイン・ウイン(Win-Win)の解決

ウイン・ウイン(Win-Win)の解決
 
 マンションの人間関係において、もし貴方が、他の区分所有者と不都合な関係になった場合…、貴方は、その人と顔を合わす機会が多いだけに深刻です。さらに深刻なのは、マンション住民(区分所有者)同士が2つのグループに割れるケースです。そうなると総会で紛糾してしまい、何も決められないばかりか、前の総会で他のグループが設定した既定の方針を、現在の執行部が、総会決議の手続きの不備などを拾い出して、覆しにかかるような例も見られます。このようにこだわってみても、誰の、何の得になることはない場合がほとんどでしょう。しかし、マンション交流会の場が、このような悪口や愚痴のはけ口になる場合が少なくありません。
 もつれた糸をほぐすのは、本当に難しいかもしれませんが、面子(メンツ)のようなものが解決の邪魔になっている場合が少なくないのではないでしょうか?
物事を決めるにあたって、周到に、手順を踏んで、反対する人の意見をしっかりと正面から受け止めて、真意を確かめて互いに歩み寄るしかありません。「7つの習慣」という書物で「Win-Win」という解決方法を提案した、S.R.コヴイー博士は、相手方との「信頼の残高を高めた上で合意を創り出す」などの「Win-Winの実行協定の5つの要素」を提案しています。示唆に富んだ内容なので、目を通されるとよいでしょう。コヴイー博士は、どうしても合意できそうにないときは、「No Deal(合意しない=取引しない)」という選択もあると書いている。敢えて解決しようとしないで、何も問題がないふりをするというものです。
Win-Winで解決した好例は、残念ながらまだ私たちMDWWの手元にありません。Win-Lose(自分が勝ち、相手は負ける)やWin(自分だけの勝ちを考える)を目ざそうとする意見が多いのが実際のところです。
どなたかWin-Winの解決をした事例をぜひ公開してほしいものです。

マンション住民の高齢化と地域包括ケアシステム

築後年数の長いマンションの住民は、一般に高齢化が進んでいます。我が国は、団塊の世代が後期高齢者になる2025年に高齢者問題が大きく顕在化することが予測されています。
これまで「マンション2つの老い」という言葉で、住民の高齢化に伴う、管理組合運営の困難と建物の老朽化とその維持管理の困難とがセットで課題視されてきましたが、有効な対抗策は見当たりませんでした。地域包括ケア(システム)は、「地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制」(「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律」第2条。)です。この体制は、「地域共生社会の実現」と一体になって、「我が事・丸ごと」に取り組みされて始めて確立される難しい取り組みです。「マンション二つの老い」という課題は、地域のみんなが「地域包括ケア」に取組む中で、始めて一緒に解決してゆくものと思います。そこで大切なことは、元気な高齢者は、可能な限り、社会参加と社会貢献を続けることではないでしょうか?